145 ホンダディオ110 ホイールシャフトナットが緩まない編
2021-12-13
<2021.10月修理分>
タイヤが前後ともに摩耗してスリップサインが出た状態でした。まずフロントタイヤから作業にかかり問題なく交換できました。
次にリヤタイヤの交換ですが原付スクーターの場合ほとんどがまずマフラーを取り外してからホイールを外してタイヤを交換するという構造になっています。
上の写真では三角の形状をしているブラケットを外すところまでくるとホイールの脱着ができる状態になります。
ところがホイールシャフトナットが半端なく固着していてメガネレンチではまったく緩みません。そこで大型のトルクレンチを使うとようやく緩んでホイールが外れました。
シャフトが錆びついて茶色になっています。
これが固着していたナットです。ネジ部の錆を落として薄くグリスを塗っておきます。
この写真ではホイールシャフトとブレーキシューの状態がよくわかります。ブレーキカムの作動とブレーキシューの摩耗に異常がないか確認します。
新品のタイヤを組んだホイールをホイールシャフトに取りつけます。
その後三角ブラケットを取り付けてボルト、ナットを締め付けマフラーも取り付けます。最後にエンジンをかけて排気漏れなどがなければ作業は完了です。
今回の固着の原因はシャフトとナットの間に水分が入り錆が発生したことにあります。この強固な固着のため潤滑剤をスプレーして浸透するまで放置しておくのに30~60分の時間が必要でその後に大型トルクレンチを使用した次第です。通常であれば30分で済む作業が2時間ほどかかる結果となりました。
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