146 ヤマハ ギア エンジン不始動解決編

2022-02-08

<2021.12月修理分>
新聞配達で長年使用しているギアです。
エンジンがかからなくなってしまいユーザーご本人がエンジンオイルを確認するとドロドロのコーヒー牛乳のようになっていたため修理で入ってきました。上の写真はドレインボルトを外してオイルを抜いたところですがまるで茶乳白色の練乳のような液体が出てきました。
そこでクーラントを抜いてみるとエンジンオイルと同じ茶乳白色の玉がクーラントの中に浮いていました。これはなんらかの原因でクーラントがエンジン内部に漏れ出してエンジンオイルと混ざり合ったことによる現象と判断しました。
原因としてはウォーターポンプのシールの破損、シリンダヘッドやシリンダのガスケットの破損、サーモスタット部の破損が考えられます。この写真はまずウォーターポンプの点検からはじめたところでエンジンのシリンダヘッド部左横に取り付けられている丸と四角を組み合わせた構造物がウォーターポンプです。
ウォーターポンプを取り外して分解しました。すると写真のようにインペラや通路にオイルとクーラントが混ざり合ったヘドロ状のものがこびりついていました。
これはウォーターポンプの裏側です。ベアリングとシャフトが見えていますがヘドロ状のものが内部に侵入したことで破損してしまっています。
インペラを外したところクーラントとオイルを遮断すべきシールが破損していることがはっきりわかります。これが今回の症状の原因でした。
本来ですとインペラ、ベアリング、オイルシール、ガスケットの交換なのですがこれからも長く乗りたいというユーザー様の希望によりウォーターポンプアッセンブリーの一体交換となりました。上の写真の左側が新品で右側が破損した部品です。この破損の対策としてはクーラントの急激な減少やオイルの急激な増加および普段のエンジンオイル点検時にオイルが乳白色になっていないかに注意することです。

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