066 ヤマハ スーパーテネレ・プラグにたどり着くまでが大変です編

2014-06-25

OLYMPUS DIGITAL CAMERA2014年。転勤で松本に来られたユーザーは初めての信州の冬を過ごして春を迎えヤマハスーパーテネレ(H22年式・走行14800㎞)にいざ乗ろうとしたところバッテリーが弱くセルモーターの回転も少ないためエンジンが始動せず入庫してきました。バッテリーを取り外し10時間充電してからテスターで測定したところ12.4Vでした。正常値は12.8V以上となっているためこのバッテリーは不良と判断し上の写真のように新しいものと交換しました。これでセルモーターは元気に回転するようになりましたがエンジンは始動しません。エンジンがかからない原因については以前にも「適正な混合気」「良い圧縮」「強い火花」の三原則が必要です、と書きました(vol.64参照)。OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAそこで上の2枚の写真のように車体左側の補機類(パイプ、ポンプ、センサーなど)、点火装置を取り外していきながら「良い圧縮」「強い火花」を確認してゆきます。まず圧縮圧力は、コンプレッションゲージで測定したところ基準値をクリアしていました。
次に点火装置を点検しましたが異常はありません。ところが点火プラグはカーボンの付着でかなり黒く消耗もしていたので交換することになりました。新しいプラグになったところで火花の問題もクリアです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA最後に3つめの「適正な混合気」を点検します。このバイクは写真のようにキャブレターではなくインジェクション(※)なのでフューエルポンプの作動音とガソリン吐出量で判断しますが、これも基準に合致しており問題はありませんでした。
ここまで点検作業をしてきた中でバッテリーを新しくしてもエンジンがかからなかった原因は点火プラグと判明しましたが、最近のバイクの中には簡単に点火プラグを取り外せない車両も多いので走行距離5000㎞ごとに定期的にメンテナンスをすることで今回のようなトラブルを防ぐことができると思います。
(※)キャブレターではガソリンと空気を混ぜて混合気としてエンジンに送り込みますがインジェクションではガソリンを直接液体状でエンジンに送り出し、空気は燃料とは別にスロットルバルブから送られます。

 

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