140 ベスパ50S改爆音編
2021-03-02
<2020.12月修理分>
前回(VOL.139)の修理でポイントを磨き点火時期を調整して状態が大変よくなったので東山山麓線(長野県松本市近郊)を松本から塩尻方面に走りに行った帰路でのことだそうですが突然「バン!」という破裂音とともにバリバリと激しい音が吹きだしたとのことです。
リヤサス上部の取付けボルトを取り外しスイングアームを下げながらマフラーとエキゾーストパイプ接合部のスプリングを外してから隙間を作ってマフラーを取り外すと上の写真の状態となります。
エキゾーストパイプのフランジナットが振動で極端に緩んでシリンダとフランジの間に大きな隙間ができてしまっています。今回の爆音はそこから噴出する激しい排気漏れによるものでした。シリンダ下部を見るとエンジンオイルでかなり汚れています。
エキゾーストパイプをシリンダ側に寄せるとナットから5mmくらいの幅で緩んだことがわかります。
このあとの作業としてはフランジナット2ヶ所を締め付けてからオイルの汚れを落としマフラーを仮止めします。そしてホイールを取り付けてスイングアームを持ち上げリヤサスを車体に締め付けます。最後に仮止めのマフラーを本締め付けしていきます。
当店で修理してきた過去のベスパは国産車に比べて多種多様のトラブルがみられましたがそれも特長のひとつと考えてこれからも楽しく安全に走っていただきたいと思います。
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