090 ホンダ ワルキューレ車検前のガソリン漏れ修理編
2016-06-28
<2016.5月修理分>
車検の依頼で入ってきた車両ですが、かなりのガソリン臭がしてエンジン外観には漏れて乾いたと思われるガソリンの痕跡がありました。茶色く変色している部分がそうです。これはオーバーフローが疑われると見当をつけたうえでキャブレターを取り外す段取りをします。
上はキャブレターを外す途中の写真ですが、各ケーブル類とともにスロットルポジションセンサーの配線を取り外すところです。メインスイッチの上に見える灰色のもの(左上方)がセンサーのカプラーです。これを破損してしまうとエンジンの回転が上がらなくなってしまうので注意が必要です。
上の3枚の写真は取りはずしたキャブレターAssyを順に分解していく様子ですが右側列のキャブには問題がなかったため左側列のキャブだけを分解しています。オーバーホールをした結果、最初に疑ったオーバーフローではなく左側列の2番と3番のキャブをつなぐフューエルパイプのOリングの劣化によるガソリン漏れでした。
写真はフューエルパイプを外すために分割したところです。
これは新旧フューエルパイプの比較です。両端にOリングがありますが左側の古いもののほうが劣化してやせています。
新しいフューエルパイプに交換し再びキャブレターを組み立てたところです。
キャブレターAssyをエンジンに組み付けるところまできました。このように古いバイクは(このワルキューレは1955年式)ゴム部分が劣化して各所に影響を及ぼしていることも多いので車検もしくは定期点検ごとにしっかりメンテナンスしたいものです。
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