051 ギヤオイル交換は大切です!編

2013-04-21

<旧HP2012.1.31・2012.2.12掲載分>
ヤマハ・ジョグポシェ(型式SA08J 年式2005年 走行18000㎞)です。走行中にリヤタイヤ付近からゴリゴリというような異音がしはじめたものの強行に乗り続けていたところ今度はバキン!という音とともに走行不能になってしまいました。
リヤタイヤを手で回転させてみるとあまりに抵抗感がなく空回り状態の感があるので駆動系のトラブル→たとえばベルト切れを疑い左のクランクケースカバーを分解してみましたが異常はありません。
しかしタイヤが回転すれば連動して必ず回転するはずのシャフトが回らないので今度はギヤボックス内のトラブルが疑われます。

 

そこでギヤボックスのカバーをはずしてみるとメインアクスルとドライブアクスルがかみ合っておらずこれではシャフトは回転しません。
なぜこのようなことになってしまったのか、原因をさぐるためふたつのアクスルをはずしてみると・・・・

 

 

 

 

なんとメインアクスルのベアリングが破損して中のボールが外へ出てしまいメインアクスルを保持できなくなっていました。
新しいベアリングに交換するためにはまず先に残っているアウターレースを取りはずす必要があります。

 

 

 

 

 

 

←ベアリングをはずす場合ベアリングプーラー(写真中央部)を使って抜き出すのですがインナーレースと、破損せずに残ったボールとアウターレースを組み合わせて少しずつ抜き出すことに成功しました。
このようにクランクケースにベアリングがはまったまま破損している状況ではしばしばこうした手法を使います。

 

 

 

 

 

←これは抜き出したベアリングの写真です。
サイドホルダが破損してバラバラになってしまいあとかたもなくなっています。
本来は8個あるボールもひとつ減って7個になっています。

 

 

 

 

 

←取りはずしたインナーレースとアウターレースです。
インナーレースはメインアクスル側に残ったもの(写真右側部)
アウターレースとボールはクランクケース側に残ったもの(写真左側部)です。

 

 

 

 

 

←破損したベアリング(写真左側部)と新品(写真右側部)の比較です。
これほどの損傷がなぜ起こったのでしょうか?
ユーザーの話では18000㎞も走行しながらいままで一度もギヤオイルの交換をしたことがないとのことでした。
つまり長年の、しかも長距離の走行でオイルが劣化し潤滑不良状態が進んでベアリングが破損したのです。
ギヤオイルも5000㎞程度ごとの交換が大切なことがよくわかります。

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