005 ヤマハ DT230ランツァ ミッション修理編

2012-11-05

ヤマハDT230ランツァ 走行6200㎞
高速道路を走行中にミッションが5速にしかシフトできなくなってしまったというトラブルです。

右クランクケースをはずしクラッチAssyも分解してシフトドラムの作動状況を点検しているところです。結果、ミッション部のトラブルであることがわかりエンジンを完全分解することになりました。

 

 

 

エンジンがフレームに乗っている状態で分解できるパーツはどんどん取り外していきます。
ただし組立ての時に順番を取り違えないように整理して保管します。

 

 

 

取り外したパーツの一部です。
クラッチ、フライホイール、ジェネレーター、シフトシャフト等すべて点検し不良があれば修理または交換です。

 

 

 

シリンダヘッド、シリンダ、クランクケースに分解したところでさらに各部の点検をします。
問題がなければクランクケースを分解する手順に入りますが、ハンマーなどでたたいたりせずに必ず専用の工具(※)を使うようにします。たたくとゆがみが生じる場合がありますので要注意!
※専用の工具:プーラー

 

分解したクランクケースの内部です。
このときベアリングの点検をして不良の場合は交換しますが、その際オイルシールはすべて新品につけかえるようにします。

 

 

 

これがランツァのミッションです。
ドライブアクスル、メインアクスル、シフトフォーク、シフトカムを点検し作動状態を確認しながら分解して洗浄します。

 

 

 

各ギアとシャフトを分解してみるとドリブンシャフトが焼き付いていました。さらに驚くべきことに6速ギアの歯が完全に摩耗してまったく噛み合わない状態となりギア同士の抵抗で高熱が発生しドリブンシャフトが焼き付いていたのです。下の写真(ピンボケで申しわけありません)は摩耗した6速ギア(左)と新品のギア(右)です。結局今回の修理ではドリブンシャフトと6速ギア、4速ギア、2速ギアを交換しました。このトラブルの原因は6200㎞の走行過程で一度もオイル交換をしなかったことにあると考えられます。定期的なオイル交換はトラブルを未然に防ぐうえで基本的で大切なメンテナンスです。
(旧HP 2004.11.21/12.10/12.26掲載分)

                                                                           

 

 

 

 

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