064 ヤマハ ジョグのピストン+リングセット交換編
2014-04-27
平成22年式、走行4980㎞のジョグです。毎日乗っていたのに急にエンジンがかからなくなってしまいました。
基本的なことですがエンジンを始動するには
① 燃料を適正に供給する
② 供給された燃料を既定の圧力に圧縮する
③ そこにタイミングよく点火する
の3つの条件を満たすことが必要なので、まずこの3点を点検します。その結果②の圧縮圧力が正常値1450kpa(キロパスカル)なのに対して700kpaしかなく圧縮圧力不足でエンジンがかからないことがわかりました。
そこでまずバルブクリアランスを測定しましたが問題はありません。ということはピストン、ピストンリング、シリンダのいずれかに原因があると考えられます。つまり作業としてはシリンダまで分解する必要があるのでフレームからエンジンをおろし、どんどん分解していきます。
上の写真のシリンダヘッドを見るとカーボンで真っ黒になっていることがわかります。
これはシリンダを取り外したところでピストンが見えますがこれも取り外します。
写真のようにシリンダ単体まで分解できたところでキズ、異常摩耗などがないかを点検します。
これは新旧のピストンです。今回の圧縮漏れの原因はピストン及びピストンリングの摩耗によるもので、これらの部品を交換することで再び正常にエンジンが始動するようになりました。
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