088 スズキZZ フロントブレーキ固着編
2016-04-29
2016.04.29
<2016.4月修理分>
3年間放置に近い状態だったため前輪がまったく動かない車両です。フロントブレーキを点検するとロックした状態であることが確認できたので分解することになりました。
上の写真はフロントブレーキキャリパーを取り外しブレーキピストンとブーツを分解・分離したところですが、ピストンの錆とブーツのヘタリ具合が見てとれます。
こちらはブレーキキャリパー本体ですが、長年の使用による汚れや錆が激しいので本来ならば交換したいところですが予算の都合上オーバーホールで対処することとなりました。まず外側を洗浄して汚れを落とし、内側についてはできるだけ慎重に錆を取り除いていきます。次に2種類のOリングを取り外し、Oリングがはまっていた溝も洗浄したうえでエアを吹いておきます。(参考までに部品交換費用:約¥20,000 に対してオーバーホール工賃は約¥6,000 といった比率です)。
上から2番目の写真と比べるとわかりやすいのですが、汚れや錆をできるだけ落とし洗浄したあとでシールセットを取り付ところです。もちろん新品同様とはいきませんが部品交換せずに修理することができました。
ブレーキのような重要な個所は6か月ごとに点検・清掃をし、1年ごとにブレーキフルードを交換することでブレーキが効かない、あるいは効きっぱなしになるといったトラブルを回避することができます。定期的な点検を習慣づけることは大切なことといえます。
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