084 ホンダスーパーカブ・フレーム交換編
2015-12-19
<2015.11月修理分>
このホンダスーパーカブ50(年式不明)は走行68000㎞の新聞販売店のバイクですが、店先に駐輪していたところ乗用車に追突されフレームが曲がってしまいました。このケースの場合はフレーム交換となりました。そこでまず下の写真のようにレッグシールド、カバー類、外せるモノはどんどん取り外していきます。
上は燃料タンクをはずしたところでレクチファイヤーレギュレーターが見えていますが、もちろんこれも取り外します。
上の写真・上は燃料パイプ、コネクター配線などを取りはずしたところをジェネエーター側から見たところで、上の写真・下はクラッチ側から見たところです。これで事前の作業は整い、あとはエンジンを吊っているハンガーボルトを引き抜くとエンジンが下ろせます。
エンジンを下ろしたあとは、さらにフロントフォーク、前輪、スイングアーム、電装品などとにかくすべてを取り外してしまいます。
これは新しいフレームです。
さて、ここからがこの修理の一番のポイントです。上の写真は曲がってしまった車体の車台番号をタガネでたたき、抹消するためにあえて傷をつけたところです。修理の流れが前後してしまいましたが、実はこの作業をした後に石刷り(凹凸面にあてたトレーシングペーパーなどの上から鉛筆などで軽くこすり凹の部分を浮かびあがらせたもの)をメーカーに送り、間違いなく抹消されていることが確認されないと新しいフレームを手に入れることはできません。メーカーはこの確認ができたところではじめて真新しいフレームに改めて同じ車台番号を打刻して発送してくれるのです。
旧車体と同じ車台番号を新たに打刻された真新しいフレームです。これに分解時と反対の手順で外した各部を組み付けていき、作動、走行の点検で問題がなければ修理は完了です。