068 ホンダ モンキーのポイント交換編

2014-08-22

型式Z50J/年式不明、走行18000㎞のモンキーのエンジンがかからなくなってしまいました。長年使用してきたことの経年変化は外見からも随所に見受けられます。
まずエンジンがかからない三大原因 ①点火プラグに火花が飛んでいるか ②燃料は供給されているか ③圧縮圧力は規定以上にあるか に沿って調べてみると点火プラグに火花が飛んでいません。そこで点火プラグ→プラグキャップ→点火コイルの順に点検しましたが異常はありません。次は点火装置の点検です。現在のバイクはマイクロコンピュータ制御でトランジスタイグナイターやCDIを使用していますが、このモンキーが製造された当時はポイント式点火装置を使っていました。
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なので上の写真のようにフライホイールの穴からポイントを目視点検したところポイントがすり減っていることがわかりました。
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そこで上の2枚の写真のようにフライホイールプーラーを使ってフライホイールを取り外します。この際、ハンマーでたたいたりするとフライホイールの変形やクランクシャフトの損傷につながりかねないのでNGです。
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上の写真で2つのコイルに挟まれた部分=左を向いている鳥のクチバシのように見えるのがポイントです。このポイントの接点がフライホイール内側のカム部でアームに押されて開いたり閉じたりしますが、開く瞬間に大電流が流れて点火プラグに火花を飛ばすのでポイント接点が荒れてくるのです。そこでポイントヤスリという工具を使って接点を磨きキレイにします。しかしこれを続けていくと荒れる→磨くの繰り返しで接点がどんどん摩耗してしまい、限界に達すると交換しなければなりません。
ところで自社販売車両について、部品在庫に関するメーカーの責任は7年間です。逆に言えば7年を過ぎると入手できない部品が出てくるということになるのですが、このモンキーは年式不明ながら製造から20年以上経っているにもかかわらず部品としてポイントが手に入りました。
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この写真ではポイントを新しいものに交換してあります。2枚の写真をよく見比べると<上クチバシ>の真下のふくらみの状態がすり減った状態から盛り上がった状態になっているのがわかります。この後ポイント隙間を適正に調整し、フライホイールを取り付けてキックしてみると点火プラグに元気な火花が飛ぶようになりエンジンも始動しました。

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