042 ホンダ フォルツァ スマートキーシステム編
<旧HP2010.5.14・2010.7.09掲載分>
ホンダ・フォルツァ(型式MF08 年式平成17年 走行8900㎞)です。メインスイッチが動かないので何も作動しない状態です。ちなみにこの車両はスマートキーシステム(※)付です。
※カードキーを身近に所持していればメインスイッチノブを回すだけでキー操作なしでエンジンの始動ができるシステム
最初にトラックボックスを開いてバッテリーの点検をします。
測定の結果13Vあるので電圧はOKです。
次にメインヒューズ→サブヒューズ→リレーの順に導通、電圧を測定します。
さらにバッテリーのリーク電流を調べます。
1.5mA以下なら異状なしですが、0.9mAでしたので問題はありませんでした。
今度はテスターを使用してレシーバーユニット、コネクター、配線の導通・抵抗を測定します。
結果はすべて正常値となったので次の段階に進みます。
車体右の内側には配線、レギュレター、各種リレーなどが多数ありますがすべてを点検します。
写真中央部分が発電、充電、点火系統で大きな役割を果たすレクチファイヤレギュレターです。
高熱を発するので本体にフィンを付けて放熱させます。
ここまで調べてきましたが異常が見つからないのでいよいよ疑わしいのはスマートキーシステムそのものということになってきました。
そのため、折れやすいプラスチックのツメなどに細心の注意を払いながらウィンドスクリーン、フロントカバー、インナーボックスなどを取りはずしてゆきメインスイッチノブ(写真中央部やや右)の奥にあるスマートキーシステムの心臓部に迫っていきます。
いよいよマスターキーシステムの心臓部(写真中央部)=モジュールロック(ホンダの社内呼称)にたどり着きました。
これは半分解式なのでアセンブリ交換となり通常ならばまるごと取り換えれば済むのですが、今回は特殊ボルトで取り付けてあり根気よく時間と手間をかけてようやくの交換となりました。
以前のスマートキーはもう使えませんので新しい付属のキーで作動の正常性が確認できたところで今回の異常の原因はモジュールロックであったと確定しました。
取りはずしてあったカバー類を取り付け再度作動を確認したうえで修理完了となりました。
今後は他社も含めスマートキーシステムの車両が増えてくると予想されるため修理には時間と費用がかかるケースが多くなりそうです。