034 ヤマハ SDRエンジン マウントブッシュ交換編
2013-03-24
<旧HP2009.4.05掲載分>
ヤマハ・SDR(型式2TV 年式平成2年 走行18000㎞)です。SDRは特徴的なデザインのため、エンジン部分が外部から見えやすい構造になっています。そのため、このユーザーは走行中の振動でエンジンが通常以上に大きく動くことに気づきエンジンマウントブッシュの交換で来店されました。 ココがエンジンをマウントするフレーム部分です。 現ユーザーが乗り始める以前にもエンジンをおろしたことがあるようで液状ガスケットの残留物がこびりついていますが(写真の白いところ)、本来ならばここに液状ガスケットを使うことはありえません。 過去に、何らかの理由で正規ではない修理がおこなわれてしまったことが推測されます。
おろしたエンジンを正面上側から見ています。 写真上部中央がブッシュを挿入する部分で、フレームに取り付けられる場所でもあります。
取り外したブッシュですが大きく破損しています。正しくは軸の両側に円筒形のモノがついた「ダンベル」のような形をしているのですが上の方はダンベルの片側がむしりとられてなくなっている状態ですし下の方はかろうじて両端が残ってはいますがリング状の部品がはずれてしまっているうえに変形しています。 これでは走行にもかなり危険な状況だったといえます。
これは新しいブッシュを挿入したところです。 これでフレームにしっかり固定され、振動も正常に吸収できるので安心です。 日々の修理作業でエンジンのマウントブッシュ交換までするのは稀なことなので、かなりレアなケースといえます。
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