076 CT110 ハンターカブドライブスプロケット交換編
2015-04-28
ドライブスプロケット交換というと比較的簡単な作業に思われがちですが、このハンターカブに限っては例外です。
この写真を見ると左クランクケースの後寄りにもうひとつふくらみがあるのがわかりますがこれは副変速機というもので、通常の4速ギヤにL-Hの2速のギヤを組み合わせて使用します。ドライブスプロケットはこの奥にあるので分解します。
ピントが合っていなくて恐縮ですが上の3枚の写真が副変速機を分解したところです。3枚目の写真を見ると副変速機のギヤの組み合わせがよくわかります。
上の最初の写真はクランクケースカバーを取りはずしたところです。中央左の円筒形のものがフライホイールで、中央右のシャフト奥に見えているのがドライブスプロケットです。これでようやく目的の場所にたどりつきました。2枚目の写真はドライブスプロケットを取りはずした後のカウンターシャフトです。オイルシールがヘタリ気味なので、この機会に交換しておきます。
これは新旧のドライブスプロケットの比較です。左が新品ですが、右の取りはずした方は明らかに歯が摩耗して形状が尖ってしまっています。
ドライブスプロケットを新しく交換してクランクカバーを取り付け、副変速機を組み立てます。この写真ではギヤと変速アームの構造がよくわかります。
通常はクランクケースカバーではなくスプロケットカバーを外して、ボルトやスナップリングでとまっているドライブスプロケットを交換すれば済む単純作業なのですが、ハンターカブの場合は以上のように特殊工具も必要な複雑な工程となっているのです。
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