106 スズキ グラディウスエンジン載せ替え編①

2017-09-29

<2017.9月修理分>

平成24年式、走行19500㎞のグラディウスです。走行中に突然エンジンが止まってしまいその後始動できずに入庫してきました。点検してみるとバッテリーは正常、スタータスイッチも正常、セルモーターにも問題はなかったのでクランクシャフトの回転を調べてみるとまったく動きません。そこで焼付きを疑いユーザーに確認したところ、なんと購入してから一度もエンジンオイルを交換したことがないとのこと。エンジンオイルを抜いてみると規定量の半分ほどしかなく色も真っ黒でした。結局エンジンは焼付いており、エンジンを脱着して分解し部品交換での修理となると約35万円の見積もりとなってしまいました。しかし幸いにも中古のエンジンが見つかり載せ替えての修理をすることになりました。

CIMG0564

中古品でエンジンが入手できたときにクランクシャフトが正常に回転するかを確認しているところです。左クランクケースカバー中心のタイミングインスペクションプラグを取り外し17mmのボックスレンチで直接クランクシャフトボルトを動かすとスムーズに回転しました。

CIMG0531エンジン載せ替えの準備としてまず吸排気系統のマフラー、エアクリーナボックス、インジェクションシステムを取りはずします。上の写真ではインジェクションシステムがよくわかります。

CIMG0532次に冷却系統ですがあらかじめ冷却液を抜いておき写真のラジエターを取り外します。このバイクは何度か転倒を経験しているので取りはずしたラジエーターの変形、亀裂の有無を点検したところラジエターのステーが変形していたので修正をしました。

CIMG0536これはラジエターを取りはずした後の写真です。エンジン下の黒くて丸いものは抜いた冷却液のドレインパンです。

CIMG0538こちらはインジェクションシステムを取りはずしたエンジンの上部です。燃料の配管やコネクター、ハーネス、ワイヤー、センサー配線などが密集して通っているので傷つけないように慎重に作業を進めます。

CIMG0551グラディウスはフレームの3ヶ所で貫通ボルトによって吊られていて、シリンダヘッド部2カ所でボルトによって固定されています。この写真は貫通ボルトを一本抜きナットを1か所緩めた段階です。

②に続く

 

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