093 スズキバンバン50その後編(092の続編)

2016-10-01

<2016.9月修理分>

ガソリン漏れで修理したバンバンが再びガソリン漏れを起こしてしまいました。修理完了後に新たに出たタンク内のゴミやサビがまたフロートバルブに噛みこんでしまったか、と推察しながらキャブレターの分解にとりかかりました。
cimg0111目視では異物の噛みこみは認められなかったのですが各部をエアで吹いてからひとつづつ詳しく点検していきました。
cimg0112するとフロートを点検しているときにかすかにチャプチャプという液体の動く音が聞こえました。そこで何回かフロートを振ってみると明らかに液体の音がします。これはフロート内部にガソリンが入りこんでいる証拠なのでさらに調べていくと上の写真のように左フロートのハンダ付け端に穴が開いていました(銀色のハンダとブロンズ色のフロートの境目にある黒い点)。つまりここから入ったガソリンの重みでフロートが動かなくなり、フロートが動かないことでフロートバルブが閉じずガソリンがオーバーフローを起こしていたのです。
cimg0115原因さえわかれば後は修理です。新たにパーツのいる修理ではないので、まずフロート内のガソリンを天日干しとエア吹きの両方で完全に出して乾かします。その後、写真のようにハンダ付けして穴をふさぎます。確実にふさがっているかどうか、ですがフロートというパーツの性格上、水に漬けるわけにはいかないでのガソリン容器の中に浸して泡の出現の有無で確認します。
cimg0114念のため最後にもう一度キャブレターボディーをエアで吹いてから各パーツを組み付け、エンジンに取付けていきます。こうしたハンダ付けによる作業はフロートが真鍮製だからこそ可能な修理です。最近のフロートは排気量の大小にかかわらずほとんどがプラスチック製なので交換修理となる場合が多いです。

 

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