104 ホンダシャドウ転倒修理編
<2017.7月修理分>
平成20年式で走行25800㎞(型式NC34)のシャドウです。走行中に右側に転倒したためブレーキアームやステップが曲がってしまい走行不能になってしまいました。
状況としては上の写真のような状態です。ブレーキアーム、ステップが変形しエアクリーナーにも損傷があり部品の交換が必要なことがわかりました。
さらに気になるのがあちらこちらに飛び散って付着しているオイルです。写真ではメタリック部の曇りやそれに重なるように点々と見える汚れです。
そこでブレーキアームとステップを取りはずしてみると右クランクケースカバーに直径3㎝ほどの穴がポッカリと開いていました。これはブレーキアームをステップステーに取付けているボルトが転倒による衝撃で内側に押され、そのままクランクケースカバーを突き破ったためにできた傷です。交換するためと、さらに中の様子を確認するためにカバーを取外します。
これはクラッチ(左の径の大きいほう)とパルスローター(右の径の小さいほう)です。どちらも部品としては特に損傷もなくそのまま使用可能な状態でしたが、よく見るとパルスローター下部にカバーの破片が確認できます(下の写真参照)。
クランクケースの中にはこれ以上の破片は見当たらなかったので他のものは衝撃と同時に外部に脱落したものと推測されます。
新しいクランクケースカバーを取付けたところです。このあとブレーキアームやステップを組付けて走らせたうえでオイル漏れなどがなければ完成です。
余談ですが上は新旧のクランクケースカバー内側の比較です。左の使用してきたカバー内はスラッジやカーボンで汚れているのがわかります。今回は転倒というアクシデントで半ば強制的な交換となりましたが定期的なオイル交換が「バイクの健康」にとって大切なものだということがわかる1枚といえるかもしれません。