044 「ディスクブレーキ」とは?編

2013-04-05

<旧HP2010.11.10・2010.12.17掲載分>
「ディスクブレーキ」とは、操作する力を加減することでスピードをコントロールしたり、あるいは確実に止まりたいとき止まりたい場所に止まるべく作動させる装置の総称です。
二輪車にはディスクブレーキとドラムブレーキの2種類がありますが今回はディスクブレーキを取りあげます。
ディスクブレーキはホイールに取り付けられた、ホイールと一体で回転するステンレス鋼のディスクプレートをピストンで作動する摩擦パッドで挟みつける形でその回転を止め、制動させるブレーキです。

 

左図はディスクブレーキの原理を表したものです。
ブレーキレバーを握るとマスタシリンダ内のピストンが押されて油圧が作動しその力がキャリパー内のピストンを押し出してパッドをディスクプレートに押しつけます。
これをプレートの両側から挟むようにおこなうことでプレートの回転を止める構造になっています。
(ヤマハ整備テキスト参照)

 

 

 

 

 

 

左の写真は修理で入庫したライブディオSRのディスクプレート部です。
ディスクプレートの外周部が削れているのはパッドが減りすぎベースの 金属部まで露出してディスクプレートとこすれた結果です。

 

 

 

 

 

左の写真の右側はブレーキのキャリパーブラケット部が錆びつき固着してしまったものです。
走らないバイクも困りものですが、止まらないバイクはもっと問題です。ここまで劣化していると交換するしかなく写真左側が新しいキャリパーです。

 

 

 

 

 

←これはキャリパーブラケットが錆びついて固着したためキャリパーが正常な振動幅で動くことができなくなりピストン側のパッドだけが片減りするようになってしまって取り外したものです。
キャリパー内部も汚れと錆でひどい状態です。

 

 

 

 

 

←これから交換する新品のキャリパーです。
使用過程で次第に上の写真のようになっていきますが定期的なメンテナンスで長く正常に、安全に使用することができるのです。

 

 

 

 

 

左の写真は使用前のブレーキパッド(左側)と使用後のそれ(右側)を比較したものです。
使用されたパッドからは明らかに厚みがなくなっているのがみてとれます。また、同じ使用後のパッドでも奥のものは薄くはなっているもののパッドの減り方はおおむね均一で交換時期のきた普通のパッドの状態といえますが、手前のものはパッドがすべてなくなり一部ベースの金属まで削れて減り方も均一でなかったことが わかります。
これはキャリパーブラケットの固着でキャリパーが左右に動けなくなり片側のパッドだけが押されて摩耗した結果です。
安全のためにも12ヶ月点検などでトラブルは未然に防ぎましょう。

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